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1972年2月28日

ウクライナでミサイルが飛んだ! いや、まだ始まっていない!

世界中がウクライナ問題で右往左往、真偽不明の速報で株式市場が混乱する中、東京市場ではある銘柄が値上がりを続けていました。

証券業界での通称名は「ラーメン」。
銘柄コード 2897 日清食品ホールディングス です。

タイトルとこの名前で今日のお話がわかっちゃいましたかね。
何しろ50年前の話ですからね… 知らないあなたのためにお話しましょう。

事件が起きたのは今から50年前。1972年2月19日のことです。
警察に追われていた連合赤軍のメンバー5人が追い詰められて逃げ込んだのが、軽井沢南部の別荘地にあった「あさま山荘」。河合楽器の保養施設でした。
そして山荘管理人夫婦の妻、牟田泰子さんを人質に立て籠もった事件です。

警視庁機動隊と長野県警が24時間体制で事件解決にあたるんですが、なにしろ連合赤軍というのは革命を叫んで世界を股に物騒な事件を繰り返していた過激派組織で、銃砲店襲ったりして武器弾薬はたんまり持っているわけです。

山荘に近づいた民間人一人が撃たれて死亡。 投降を説得する犯人の母親にまで玉撃ったぐらいですから、どんなヤカラかわかると思います。

約10日の銃撃戦を経て、とうとう2月28日に人質の牟田泰子さんを救出すべく決死隊の突入作戦が始まります。
有名な「鉄球作戦」ですね。

どうして作戦実行が2月28日だったかというと…
その年はうるう年で29日まであって、作戦決行は一旦は29日と決まったのですが、「もし死者が出たら4年に1回しか命日の供養ができない」という理由で28日になったんだとか。
日中の銃撃戦で第2機動隊の内田隊長、特科車輌隊の高見中隊長が殉職しています。

結局第9機動隊が人質と5人が立て籠もるベッドルームに突入して犯人逮捕、人質の牟田泰子さんは無事救出となったわけです。

これがあさま山荘事件のあらましなんですが、これがなんで日清食品と関係あるのかというと、機動隊員たちが食事で食べていたのが日清食品のカップヌードルだったんですよ。

約10日間、機動隊と長野県警が警備にあたったんですが、当時の気温はマイナス13℃にもなったそうで、配給された弁当がカチンコチンに凍ってしまって食べられない。地元集落の婦人たちが必死でおにぎりを握るんですけれど、警備にあたった警察は3,000人。追いつかないわけです。
そんなときに非常食として配られたのがカップヌードルだったんですね。

当時連日テレビ中継してましたからね、機動隊員たちがカップヌードル食べている姿が映るわけです。
それで販売店に視聴者が殺到してカップラーメンが一躍有名になった、というお話なんです。

カップヌードルの原型はあの「チキンラーメン」ですよね。開発した日清食品の創業者・安藤百福は朝ドラ「まんぷく」主人公の夫のモデルにもなりました。
実はカップヌードルが発売されたのはあさま山荘事件がおきる5ヶ月ほど前で、前宣伝のわりには売れ行きが良くなかったんだそうです。
私も覚えていますが、当時はインスタントラーメンといえば袋麺で、30円ほど、カップヌードルはたしか100円近かったんじゃないかな、と。

まあそんなわけで、この事件がきっかけとなって、カップラーメンは今や世界で不動の地位を誇るまでになったわけです。

2月に入ってからの株価上昇はあさま山荘事件50年で再評価されたからなんでしょうかね???

参考までに、日清食品HDの株価推移とデータ(2022年2月28日現在) を掲載しておきます。

株価推移(日足)

株価推移(週足)

EPS/PER

 

では、今日はこれで終わりましょう。

 

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