【今週予想される動き】
・開戦直後の急落から一旦は上昇した株式市場ですが、ウクライナ停戦交渉がどこまで進むか、経済制裁の影響がどこまで波及するか、などの懸念が残るため、上昇は限定的と考えます。
・SWIFT決済網からロシアを締め出すことが決まりましたが、個人の預金にも影響がありますし、思いのほかダメージは大きいのではないでしょうか。
・SWIFT決済に加えて、ロシア株式市場の動きが気になります。
すでに国内で販売されている一部の投資信託に影響が出ているほか、取引所での売買ができないという懸念も浮上しています。
モスクワ取引所は26日からアクセスできない状態が続いており、週明け以降混乱することもありえます。
・今週の株式市場は東京、NYともに、ウクライナ情勢を気にしつつも金利引き上げが重しとなって、「買いづらい・売りづらい」状態が続くと予想します。
【今後の方向性】
◯テクニカル面
先週は2月15日に付けた安値26,724円をあっという間に下回り、次の下値メドであった1月27日の26,044円まで下回って25,775円まで下落しています。
チャート上は25,500円までもうひと押し下げてほしかったところですが…
中途半端な位置で中途半端に上昇してしまったと思います。
今週は、
・上値 週末のシカゴ日経先物がつけた 26,990円 その少し上の27,200円どころ。
・下値 24日夜にシカゴ日経先物が付けた25,545円 その少し下の25,300円どころ。
の間で推移するものと思います。
◯個別材料
・ロシア株や債券を組み入れた国内投資信託が下落していますが、ロシアの経済指標に多くの影響はないと考えますので、そろそろ買いチャンスがきていると思います。
ただしロシアRTS指数連動ETF(銘柄コード1324)は、実勢の価値(基準価格)よりも大幅に割高な価格となっており、注意が必要です。
ロシア金融市場の混乱が発生する可能性も視野に入れて、買い時を探りたいところです。
・海外投資家が売り続けているマザーズ市場ですが、「この値段なら買ってもいい」銘柄と「もうダメ」銘柄の選別が進むと思います。
・原油価格はみておく必要があると思います。
一時1バレル100ドルを超えましたが、現在は91ドル台とウクライナ侵攻前の水準に戻っており、今後は原油価格でウクライナ情勢の危険度がある程度予想できると思います。
・原油価格が落ち着けば、引き続き海運株。
好業績、高配当銘柄の安値を狙った動きは続くとみます。
現状、これしか買えるものがないです。
(了)