株指南

株を買うより時を買え

日経平均は「一歩前進二歩後退」の状態。
流れてくる市況ニュースやコメントは口を開けば「ウクライナ」。

過去記事【 人の行く裏に道あり花の山 】でも書いたのですが、人と同じことをしていては株の世界で勝つことはできない、とよく言われます。
まあ、株だけじゃなくてビジネスの世界でもそうですよね。「相場師は孤独を好む」とも。的を得た格言だと思います。
でも今のようにウクライナネタで右往左往しているときにはそれすらもわからないです。

こんなときどうすればいいのか、というのが今回のお話。

「株を買うより時を買え」
ー今後の投資方針のヒントになるかな、と思いましたので、今日はこのお話をば。

「株を買うより時を買え」この言葉をそのまま解釈すると、売り買いのタイミングを重要視しなさい、ととれますね。
そう解釈すると、ファンダメンタルズを重要視するかテクニカル指標を重要視するか、という話になってしまいます。
(もちろんこれはどちらが優先ということはないですよね。)

それはそのとおりなのですが、この言葉にはもっと大きな意味があると思っています。つまり、

「目先の動きにとらわれずに時局を見よ」

私はこの言葉をそうとらえています。漁師が潮の流れを見るのと同じですね。(魚群探知機なんてものはなかったですからねえ…昔は。)
ですから潮の流れ、つまり株式市場の方向性をしっかり把握することが大切だと思うわけです。
今のような状況ではなおさらですよね。

ちょっと日経平均の動きを見てみましょう。

 

これは2月22日午前時点で見た日経平均の日足の動き。
これを見て、あなたは今後の日経平均の方向性をどう考えますか?

下がるよね、と考えた場合はこうですよね。

 

逆に、いや、持ち直すでしょう、と考えた場合はこうですかね。

 

チャートというのは過去の動きをすべて示しています。株価の動きがすべてここに凝縮されているんですね。
ですから「これまでの」傾向というのは上のチャートを見ていただくとわかるように、線を一本引くだけで「ああ、そうだよね」というところまではつかめるわけです。
中期的な流れ、潮の流れというのはこれで把握できると私は思っています。

「チャートなんか見てたら勝てないよ」
そうおっしゃる方も多いです。なぜならチャートが株価を作り出すのではなくて株価がチャートを作りだすわけですからね。チャートは未来を予想するものではありません。
上の二つの傾向線通りに動いたとしても、どこかで転換点は訪れます。あそこが転換点「だった」としか言えません。
チャートを見ていたら勝てない、というのはたしかに真理なんですよ。

でも、ちょっとここに注目。

 

引いた線から下に突っ込んでいますね。
こうなると、持ち直す傾向と考えたシナリオも一度見直す必要があります。
どちらかというと、下がると考えた傾向に近い動きになりそうに見えますよね。

このように「今、現在」「この2、3日」という視点から、少しズームアウトして眺めることが大切だと思います。
特にウクライナ情勢で右往左往している状態ではどうしても近視眼的になりますから、もう一度、株式市場全体の方向性をつかむこと、銘柄の中期的な傾向を把握すること、業績の見通しを確認すること、チャートで株価の位置を確認すること、という基本に戻って欲しいですね。

だいたいですね…
99.99%の国民はウクライナのことなんてどうでもいいわけですよ。地球の反対側の話ですからね。
ウクライナ情勢が明日の競馬のレース結果を左右するわけでもなし、若者にとっては今日のデートの展開のほうがはるかに大切です。

金融マーケットは右往左往しているけど、しょせんそれは株価を無理やり上下させるための材料としか私は考えていません。
そんなときにあわてて売ったり、上昇に飛び乗ったりしたら、デイトレやプログラム売買のカモにされるだけですよ。

チャンスは毎日訪れます。
この右往左往している相場では、「突っ込み買い、戻り売り」「自律反発を売る、力尽きたところで買い戻し」でいいでしょうし、大儲けできる環境ではないにしても、利益を出せないということはないと思います。

さて、今日は
「誰にもわからない情報に振り回されていてもなんの得もない」
ということをもう一度お伝えしたくてこの記事を書きました。

ちょっと遠くから眺めてみませんか、今の相場。

では、今日はこれで。

 

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