銘柄コードってどうやって決まるんですか?
よくぞ聞いてくれました! ご説明して差し上げますよ。
あれ、実は業種順に並んでるんですよ。
あなたが何気なく使っている銘柄コードは「銘柄の顔」でもあるんですよね。
番号聞いたらその会社の業種がおおよそ分かるんです。
まあ最近は番号が不足してきて
「この業務内容でこの番号割り当てるの???」
っていうケースもあって、新規上場銘柄は業種に関係なく2000番台〜4000番台を振っていることが多いようです。
合併や上場廃止になると空番になりますが、そこには割り当ててないようですね。
では今日は銘柄コードのお話をしていきますね。業種ごとに分かれますから、せっかくなんで、ついでにシリーズで業種別順に株価の習性とか特徴を考えていこうと思います。
銘柄コードの一番先頭は何番だと思います? 4桁ですから1から始まるのは想像つくと思うんですが、
1001でもなく、1101でもないんですよ。
先頭は1301 水産業の極洋です。
◎1300番台は「もともと」水産業・農業です。 1301の極洋、飛んで1332のニッスイ、1333のマルハニチロ、1352ホウスイ。
そこからまた飛んで1375雪国まいたけ、1376カネコ種苗、1377サカタのタネ、 スーパーのお買い物やガーデニングのお店でおなじみの名前ですね。
どうして「もともと」という言葉を使ったかというと、この業種は銘柄数が少ないので ETFが入り込んできて1300番台は今やすっかりETFに占拠されてしまってる状態なんです。1400〜1600番台も同様です。
ではそれ以下を見ていきましょう。
◎1500番台 鉱業
◎1600番台 鉱業(石油・ガス開発)
◎1700番台〜1900番台 建設業(建設・道路・住宅・電気工事・設備工事)
◎2000番台 食料品
◎3000〜3500番台 繊維製品
◎3500〜3900番台 パルプ・紙
◎4000番台 化学・医薬品
◎5000番台 石油・石炭製品
◎5100番台 ゴム製品
◎5200〜5300番台 ガラス・土石製品
◎5400〜5600番台 鉄鋼
◎5700〜5800番台 非鉄金属
◎5900番台 金属製品
◎6000〜6400番台 機械
◎6500〜6900番台 電気機器(日立や東芝はここ)
◎7000〜7400番台 輸送用機器(トヨタ自動車とか)
◎7700番台 精密機器
◎7800〜7900番台 その他製品
◎8000〜8200番台 卸売業・小売業(商社、スーパーなど)
◎8300〜8500番台 銀行・その他金融
◎8600番台 証券・先物取引業
◎8700番台 保険
◎8800番台 不動産
◎9000番台 陸運(私鉄とか)
◎9100番台 海運(日本郵船とか)
◎9200番台 空運(JAL、ANA)
◎9300番台 倉庫・運輸関連
◎9400番台 情報通信
◎9500番台 電気・ガス
◎9600〜9900番台 サービス業
実際は厳密にこの通りになっているわけではないんですね。
先程も書いたように、新規上場銘柄は空きがないところだと2000番台〜4000番代が振られますし、1300番〜1600番台はETFが大半を占拠しています。
まあこれは覚える必要はないんですが、証券会社の社員で主要企業の銘柄コードわからなかったり番号見て業種かわからないようならモグリですね。
あなたでも慣れてくると自然に覚えられるようになりますよ。
で今日、覚えなくてもいいことをわざわざ書いたのにはワケがあるんですよ。
銘柄選びのときにちょっと連想働かせてもらいたいんですね。
たとえば、
1801 大成建設
1802 大林組
1803 清水建設
4502 武田薬品
4503 アステラス
4506 大日本製薬
8001 伊藤忠
8002 丸紅
8801 三菱地所
8802 三井不動産
ほんの一例ですが、同業種・同規模の会社が隣り合ってるんですよ。銘柄コードの歴史上、古い企業が多いですけど。
後でお話しますが、ある銘柄に新製品を開発したとかの特別な材料が出た場合は別として、例えばカーボンニュートラルのように関連する業種・業界全体が恩恵を受けるような場合は、その業種にある銘柄は似通った動きをする習性があります。
その中で先行して上がる銘柄があれば、近い銘柄コードで同業種を探って、出遅れている銘柄を探す、ということが可能です。
私もよくやります。
ちなみにこちらのサイトでは、コード順に銘柄が並んでいて便利ですよ。業種別リストも出してくれます。
モーニングスター社 Webサイト 「取引所 銘柄一覧」 ( https://portal.morningstarjp.com/StockInfo/sec/list )
じゃあその業種別っていうのはどんな種類があるのか? ということになるんですが、
東証では銘柄を33の業種に分けてそれぞれの指数を作って公表しています。もちろんリアルタイムで動きます。ETFもあります。
ですから一定期間の日経平均に比べてどの業種が出遅れているのか、とか、日経平均が急騰している中で、上げ幅が追いついていない業種はなんなのかということもわかりますから、銘柄探しの参考にもなると思います。
それでその33業種とはどのように分類されているのかというと、上に整理した銘柄コード別の業種区分と同じなんですよ。
上のコードごとの項目を数えると、重複している鉱業を1つと数えると30業種になると思います。
この中の
4000番台 化学・医薬品 を、化学と医薬品に分ける
8000〜8200番台の 卸売業・小売業 を、卸売業と小売業に分ける
8300〜8500番代の 銀行・その他金融 を、銀行とその他金融に分ける
そうすると33業種になりますよね。このように分けられています。
さて、銘柄コードの順番、何を意味しているかおわかりいただけましたか?
このブログを始めた頃、銘柄コードは背番号のようなものだと書きましたが、まさしくユニフォームにつけられた背番号と同じなんですよ。
それではこの次から、この33業種が過去どのような動きをしてきたか、それぞれの業種について見ていくことにしましょう。
今日はこれで終わります。