株指南

企業業績と株価

会社の業績と株価って関係あるの?

ありますよ。もちろん。めちゃくちゃ重要です。私も銘柄選びのときは必ず確認します。
業績の変化によって株価がどのように動いていくかは銘柄によって異なりますけどね。

あなたは「ファンダメンタルズ」「テクニカル指標」 という言葉をお聞きになったことがありますか?
アプリで見られる株式ニュースや評論家のコメントなどにもよく出てくる言葉ですが、これは株だけではなくあらゆる投資の判断基準を大きく二つに分けたものなんですよ。

・「ファンダメンタルズ」というのは、国際情勢や、その国の経済状況(たとえば経済成長率とか物価上昇率など)、政治の安定性。企業ならば業績(売上高や利益)、負債や資産です。
・「テクニカル指標」は株価の動きから分析する指標です。チャートがその代表格ですが、出来高や売買代金、上昇率(下落率)などから割り出した様々な指標です。証券会社の口座を開くといろいろなテクニカル指標を見ることができます。

企業業績はファンダメンタルズに分類されますね。
これまで過去記事で説明してきたトピックは、主に「テクニカル指標を作り出す要素」です。テクニカル指標そのものはこれから順に記事を書いていきますね。

じゃどちらを先に見たらいいの?

ということなんですけれど、これはどちらでもいいです。

・テクニカル指標で買い売りのタイミングを計る → ファンダメンタルズを確認して最終判断。
・ファンダメンタルズから全体の傾向を分析、好業績の銘柄を抽出 → テクニカル指標で売り買いのタイミングを判断する。

要は投資家の好みです。
私は後者です。

ただ以前お話しした海外投資家とか金融機関などの機関投資家、つまり大口投資家は「ファンダメンタルズを無視することはありえない」んですね。
彼らは巨額の資金を任されて日々運用しています。運用成績が人格といってもいいほどです。
そんなときに債務危機にさらされている国の株なんて買えるでしょうか? 赤字続きでこの先見込みがない会社の株を買うでしょうか?

「下がったときに説明のつかない株は買わない」

のが彼らの暗黙のルールです。

ただし個人の場合はこの限りにあらず。

「そんなんどうでもいいから上がりゃいいんだよ上がれば!」

ですよね。

前置きが長くなりましたが、業績と株価をどう結びつけるかをご説明します。

①企業業績はどうやって知るのか。
②業績のいい銘柄は株価が上がるのか。

の順にお話ししますね、

まず①です。

御存知の通り企業業績というのは売上、利益などの「企業の成績」ですね。決算内容がそれです。

・決算内容は「決算短信」→「決算発表」→「決算発表会」の順に公表されます。
・決算内容の公表は3ヶ月ごと。企業を取り巻く急な環境変化を反映するようになっています。
・一番早い「決算短信」は決算日から「遅くとも45日以内」に発表するルールになっています。
・決算発表のスケジュールと簡単な内容はアプリや株関連サイトのニュースで確認できます。
・詳しくは個別銘柄の「企業情報」で確認できます。

続いて②です。
あなたの関心はこれですよね。

結論としては「反応はまちまち」なのですが、このような傾向があります。

・業績の変化の度合いが大きければ株価は上昇しやすい。
→数字の大きさそのものよりも、前の決算からどれくらい業績が伸びたか、が評価されます。
・小型株(時価総額の小さいもの)のほうが反応しやすい。
→成長性の高い企業は歴史の浅く規模が小さい会社が多いです。株価が何倍にもなる会社はここに潜んでいる可能性が高いですね。

「株 業績変化率」でネット検索すればすぐヒットしますので候補が見つかります。
ただ過去の情報だったりしますので更新日を確認してくださいね。(最新の情報は有料だったり会員登録が必要だったりします。)
証券会社に口座を作ったあとであればスマホアプリやパソコンの証券会社サイトですぐ確認できますよ。

ここで注意点です。
それは変化率が高いからといって単純に評価してはいけないということです。

A社 利益が1,000億から1,300億になった。来期は1,500億円まで拡大しそうだ。
B社 利益が10億から13億になった。来期も15億円まで伸びることが予想される。
C社 50億円の赤字が35億円の赤字に改善された。来期も25億円まで赤字が縮小しそうだ。

どの会社も業績の変化率は同じです。あなたならどの銘柄を選びますか?

さて、今回もいかがでしたか?
市場全体の動きが止まったときや下げ局面では、業績が急上昇した企業に注目が集まります。
株ニュースのように表現すると、

「市場の手詰まり感が強い中では、好業績銘柄など材料株を物色する動き強くなる」

ってかんじでしょうか。

決算発表が行われたときにはすでに上がってしまっている、ということもよくあります。
ですからこれまでお話ししてきたように、必ず基本にかえって、

市場全体の方向性をつかむ → 銘柄候補の抽出 → 業績内容の確認 → 株価の傾向を確認 → 買うタイミングを計る

の順に進めてくださいね。

 

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