昨日のニューヨーク、622ドル安だって。今日の東京はどうなるのか心配…
たいしたことないです。
されど622ドルですが、たかだか622ドルです。
株価が大きく上がったときはさして気にも留めませんが、下落局面ではやはりどの投資家も心理的に弱気になりますから、ちょっと下げが大きいと感じると「どうしよう…」と思いますよね。
私は過去記事で「週単位・月単位で大きな傾向を見る」べし、という話を何度かしてきましたが、そうした中期的なサイクルの中で、
・「上がってこれくらい、下がってこれくらい」を想定する。
・その幅の中で収まっているかを確認する。
収まっているのであれば慌てることはないです。
これまでまだチャートなどのテクニカル指標について触れてきませんでしたが、チャートを見るのに慣れてくると、上下の抵抗ラインがなんとなくわかるようになってきます。
それを把握しておくと、大きく下げたときに「ぜんぜんヘイキ」なのか「こりゃまずい」なのかの見分けはつきます。
「こりゃまずい」というときは、チャートが完全に崩れます。中長期の傾向が全くつかめなくなります。
でも株価は毎日動いていますから、まず下げたときは、いくら下がったのかと同時に、下落率が何%だったのかを見るようにしてください。
1%〜2%程度であれば、毎日の変動の範囲内です。
ちなみに令和4年2月17日のニューヨークの622ドル安は率にして1.78%でした。それを受けての18日の東京市場は一時440円安まで下がりましたか、この安値で計算して下落率は1.6%です。
ニューヨークの下落率と変わりませんよね。
日本がどこまで下げそうかのメドを立てるのにも役立ちます。
今はウクライナ情勢やアメリカの金利引き上げ問題がくすぶっていますから神経質にならざるを得ないですが、あなたもこの下落率を意識するようにしてくださいね。
さて、ここからはご参考。
日本の株式市場の歴史の中で、下落幅、下落率が大きかったトップ20をご覧いただけたらと思います。
出所:日経平均プロフィル ホームページ 「上昇・下落記録」
( https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/record )
下落幅、下落率でともにトップになっているのは1987年10月20日。ニューヨーク市場での「ブラックマンデー」の翌日です。
不名誉な記録ですが、35年たった今もこの記録は破られていません。
下落幅の表の年月日と下落率の表の年月日とを見比べていただくと、ずいぶん違うことがおわかりいただけるかと思います。
同じ変動幅でもその時の株価の位置によって市場へのダメージは違うわけです。下落幅と下落率を一緒に見たほうが良いわけですね。
下落幅上位20のうち 1897年の3回はブラックマンデーの余波、登場回数の多い1990年はバブルがはじけて、たった1年で史上最高値38915円から23000円近辺まで下がった年。過去記事だ書いた湾岸戦争もこの年です。
リーマンショックは下落幅上位には出てきません。下落率で見るとブラックマンデーに次ぐ2位。当時の日経平均は9,000円台でした。
毎日一喜一憂している下落率がいかにチョロいものか、おわかりいただけましたか?
ちなみに… 私は下落幅上位20のうち13回を営業葉のボードで見届けました。
あのブラックマンデーのことは今でも昨日のことのように思い出します。
あの日のことを書こうと思うと気合いが必要なので、また後日改めて書くことにしますね。