ウクライナ情勢に変化の兆しはなく、とにかく一日の変動が大きい時期です。
下がったと思ったら結局大幅高で終わったり、またその逆だったり。
もちろんAIによるプログラム売買やアルゴリズム取引もあるのですが、しょせんは人間のやることなので…
日経平均の動きがおおよそでもいいので予測できたら… そう思いますよね。
今日はその日経平均の動きを先読みする方法をお話したいと思います。
以前日経平均の朝のスタートはシカゴの日経先物をみれば予想がつくと書いたことがあります。
実際そのとおりで、日経平均の寄付き値は、寄付き直前のシカゴ日経先物や日経CFD(FXのようなもの)の値段に収斂されてきます。
ただそれまでの流れや今日一日の動きを予想するにはそれだけでは不十分で、その先物がどんな動きをしたかまで見ておいたほうがいいです。
たとえば、
・夜間は日経先物が大幅高していたけど朝方にかけてしぼんでしまって、東京市場オープン前には前日とほぼ変わらない値段になってしまった。
・夜間は日経先物が急落していたけど朝方になんとか持ち直して、東京市場オープン前には前日とほぼ変わらない値段になってしまった。
ここの両者では東京市場の一日の動きが全く違ってくるわけです。
東京が閉まるのが15:00、翌朝の寄付きまでは18時間あります。
16:00にロンドンがオープン、23:30にニューヨークがオープン、日付が変わって2:00にロンドンが取引終了、ニューヨークが引けるのは朝6:00です。
この間の動きをどうやって見たらいいかをご説明しますね。
私は昼間も夜間も「世界の株価と日経225」( https://225225.jp/ )を使っています。
この記事を書いているのがちょうどニューヨークのオープン前なので、サイトを開いて見てみましょう。
比較的平穏な動きです。
日経平均はこの日184.24円高の26,577円27銭、一番左下の日経先物CMEは日経平均終値に比べて12円73銭高い26,590円となっています。
では東京市場が取引を終了した15:00からどんな動きをしたかを見てみましょう。日経先物CMEのところをタップします。
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動きがわかりますね。黄色の時間帯が東京市場の取引時間です。
取引が終了してから一旦は小高く推移したものの(緑色ゾーン)その後マイナスに転じ(赤色ゾーン)その後またプラスに転じた(緑色ゾーン)ことがわかります。
常に見続けることはないですから、朝起きてここをタップすれば十分動きが把握できます。
ついでにこの時間ですから、ニューヨークの予想も立ててみましょう。
ダウ先物CMEをタップします。日本時間で今朝6:00に終了してから小幅安で推移していましたが、取引開始直前でプラズゾーンに転じています。
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この流れで行くとニューヨークは買い先行で小高く始まることが予想されますね。
さて、問題は土日です。
ニューヨーク市場の週末取引は日本時間の土曜日、朝6:00に終了します。
ほどなくして7:00にシカゴCME、原油市場、為替市場も閉まります。
そうなると土日でなにがしかの事件が起こったり、不安定な要素が加わると月曜朝の東京市場の予想が立ちません。
もちろんシカゴ日経先物CMEや日経CFDは月曜朝8:00には動き出しますので、月曜の日経平均寄付きには間に合うのですが、大きく変動していた場合は事態が飲み込めないまま取引に突入することになります。
こんな場合はどうしたらいいんでしょうか???
ここを見てください。
ダウCFD(サンデー)とありますね。
これはニューヨークダウのCFD(差金決済取引。FXのようなもの。)で、土日でも開いている私設の市場取引です。
規模が小さいので材料に反応しやすいんですね。少しの材料で大きく振れます。
平日はニューヨーク株式市場やシカゴCMEに歩調を合わせるのでいいのですが、土日開いているのはここくらいなんで、みんなここを見にくるんですよ。
特に今のようにウクライナ情勢や原油市場の乱高下で市場が右往左往している時期はこのサンデーダウが頼りなんです。
実際にこれが役に立った日があるのでご紹介しましょう。
2022年2月28日月曜日、朝7:00のスクショです。
その前の週末、停戦に向けた動きがあって、それまで売られていた各国の株式市場は一斉に反発しました。
青色部分を見てみましょう。
・2月25日の日経平均は505円68銭高の26,476円50銭。
・その夜のニューヨークダウは834.92ドル高の34,058.75ドル。
・それを受けてシカゴ日経平均CMEはさらに買われて日経平均終値より483円50銭高い26,960円。これで週末の取引終了。
ひとまずやれやれの動きだったんですね。
ところが連休中に状況は一変。黄色部分を見てください。
月曜朝時点でのサンデーダウは539.45ドル安。
このスクショの直後にオープンしたシカゴの日経平均CMEは、週末の483円高が吹き飛んで日経平均の週末終値と変わらない水準で始まりました。
結局この日の日経平均はほぼ変わらずの26,457円52銭で寄付き。
サンデーダウでブレーキがかかったわけです。
土日はとても役に立ちます。(普段はあまり役に立たないという評判が多いですが、この時期はこれが頼みの綱です。)
あと、東京の取引時間中もこのサイトは役に立ちます。
ニューヨーク市場が動いている間はシカゴの日経先物CMEを見るんですが、ニューヨーク市場が閉まったあとはシカゴダウ先物CMEの動きを見ていてください。
特に東京市場取引時間中。
残念ながらニュースの第一報は東京よりもニューヨークのほうが早くて反応も早いです。
シカゴダウ先物CMEが反応 ➔ 日経先物CMEが反応 ➔ 日経平均が反応
というパターンをとることがあります。
これは決まったパターンがあるわけではなくて、たとえば原油が高騰した場合にニューヨークが反応せず東京が過敏に反応したりとかするケースもありますし、為替、原油とダウ先物、日経平均先物、ダウ、日経平均がそれぞれ影響しあっているわけです。
実際日経平均の動きを予想するにはこれらに注意しておくととても役に立ちますので一度使ってみてください。
さて… いくらプロでも株の値動きを言い当てることは難しいです。
でも使えるものは使って、予測できるところは予測しておけば作戦は立てられますからね。
ぜひ役立ててください。
では、今日はこれで終わります。