先日、シカゴ日経先物・原油・為替と日経先物の相互作用を書いたんですが(【投資のテクニック ⑦ シカゴ先物と日経平均】)、補足したいと思います。
今回も前回と同じように「世界の株価と日経225」を使って説明しますね。
3月3日夜のニューヨーク市場、この日は大きなニュースもなく、ニューヨークも平穏な動きでした。
日本時間3月4日、朝6:30のシカゴ日経先物CMEは、前日の東京終値よりも177円27銭安い26,400.00円。
このままいけば日経平均寄付きは26,350円〜26,450円での寄付きになりそうです。
《 9:00 》
東京市場オープン。日経平均は予想通り 26,421円85銭で始まります。
《10:00》
9:00頃からシカゴのダウ先物CMEが急落を始めます。
10:00に一旦底を打って反転。
ダウ先物CMEの下げをみて、遅れて日経平均も大きく下げ始めます。
そのあと、ロイター電で「ロシア軍がウクライナ最大の原子力発電所に対して攻撃開始」との報。
10時過ぎから次々とニュースが配信されます。
《10:17》
日経平均は下げを加速します。
800円を超す下げで25,774円に。
ダウ先物CMEはすでに回復基調。
《10:19》
10:00頃から持ち直しを始めたダウ先物CMEは486ドル安近辺からなかなか下がりません。
一方、東京市場は安値近辺で売り買いが交錯、さらに下を伺っている状態でした。

指数全体

ダウ先物CME

日経平均
《11:00》
ダウ先物CMEはダウ比233,66ドル安まで回復。
日経平均もこの動きを見てようやく上がり始め、26,000円台を回復します。
ニューヨークのほうが先行していることがよくわかりますね。

指数全体

ダウ先物CME

日経平均
《11:30》
午前の取引終了。
結局26,000円台を維持しての取引終了となりました。
これが前回記事でご説明した、東京市場取引時間中のシカゴダウCMEと日経平均の関係です。
前回記事そのままになっていることがおわかりいただけると思います。
さて、このあとの展開はどうでしょうか。
ここまでの動きを見ると、一旦は下げ止まったものの、シカゴダウ先物CMEが一気に戻さない限りは日経平均もこれ以上の上げは無理と考えます。
ロシア軍の原発攻撃の報道が続いていますから、シカゴダウ先物CMEを押し上げるよほどの材料が出ない限りは上値は重いでしょう。
むしろここまでの動きから判断すると、もう一回下値を試しにいく可能性がかなり高いのではないでしょうか。
このように予想することができるわけです。
いかがでしたか?
平時であればあまり神経質にシカゴCMEの動きを見る必要もありませんが、ウクライナ情勢で大きく振られる今のような環境下では常に先物の動きを見るようにしておきましょう。
利益を狙うと同時に、それはリスク回避にも繋がります。
ぜひご活用ください。
ちなみに、ここまで書いたところで始まった午後の東京市場は、前場終了時点からシカゴダウ先物CMEがさらに100ドル下げたのを受けて、こちらも前場終値から100円ほど安い25,902円06銭で推移しています。
では、補足を終わります。