株指南

指値注文と成行注文の使い分け

指値注文と成行注文、どっちがいいの?

それはケースバイケースです。

まず確認ですが、買い注文、売り注文をするときに
・「この値段(指値)で買いたい」と指定・入力して注文するのが指値注文。
・今付いている値段あたりならいくらでもいい」と成り行き任せの注文をするのが成行注文。
でしたね。

まずはそれぞれの長所・短所を見てみましょう(買う場合を例にとって説明します)

◎指値注文
・「これより高い値段では買いたくない」という注文なので、自分の希望した値段で買える
・今付いている値段よりも上の値段で指値をすることも可能。この場合は指値よりも安く買えることが多いです。
・反面、今付いている値段よりも下の値段で指値をした場合、株価がその指値まで下がってこないと買えない。
(指値の近くまで株価が下がってきたけれどそこから上がり始めて買いそびれてしまった、ということが起こります。)

・成行注文
①「いくらでもいいから今すぐ買います」という注文なので、買いたいときに確実に買える。
②株価の急上昇に便乗するときに買いそびれることがない。
③反面、予定していた値段よりも思いもよらない高い値段で買えてしまうことがある。
(注文出したときは1,000円だったのに、買えたと思ったら1,050円だった…などなど)

安い値段をじっくり狙って買うのなら指値(証券会社にもよりますが、指値注文は通常1週間注文を出したままにすることができます)、株価の上昇局面で流れに乗ろうと思うなら成行。
一例ですがこんなかんじです。
ですから自分の買いたい株の値動きを見ながら使い分けしていけばいいんですね。
証券会社によっては「逆指値」といって、ある値段(買いの逆指値)まで上がったら買う、ある値段(売りの逆指値)まで下がったら売る、といった注文も可能ですが、これについてはまた機会をあらためて説明します。

さて、指値注文、成行注文を使い分ける具体的な例をあげてみましょう

《ケース1》
場面:マークしていた株の週単位、月単位の動きをみると、だいたい今の値段くらいまで下がってくるとこんどは徐々に上がり始める習性がある。
作戦:今付いている値段の少し下で指値してしばらく待つ。もしくは反転して上がり始めたタイミングで成行注文をするか、今付いている値段の少し上の値段で指値する。

《ケース2》
場面:短期間で急上昇しそうな銘柄を見つけた。明日にでも動き出すかもしれないから買いたいけれど、あまり高い値段で買いたくない。
作戦:始値で買えるように取引開始の前に成行注文。
もしくは前日の終値の3%くらい上の値段で指値注文。
(たとえば前日終値が1,020円なら1,040円、場合によっては1,060円で指値、など。この場合、仮に始値が1,010円ならば1,010円で買うことができます。)

《ケース3》
場面:狙っていた株が急上昇し始めた。しばらく上昇が続きそうだから短期間で利益が期待できる。
作戦:素直に成行注文。迷いが生じるので指値は避ける。

オーソドックスな投資手法ですが、これはそれぞれの場面での基本的な注文方法です。
ただこうしなければいけないというものではありませんから、買いたい株の傾向や直近の値動などを考えて臨機応変に使い分けしてください。

さて。今回はこれで終わりますが、指値注文、成行注文で「絶対にやってはいけない」パターンがあります。
次回はその「絶対にやってはいけないこと」をご説明しますね。

では。

-株指南
-, , , ,