信用取引について教えて下さい
わかりました。
説明する内容が多いので、何回かに分けて説明していきましょう。
今日は「そもそも信用取引ってどんなものなの?」というところからスタートしていこうと思います。
一言でいうと、
・株を買う資金が足りないときでもこの取引方法を使えば買えちゃう。
・株が下がったときにも儲けられる。
という制度です。
そんなうまい話、本当にあるんか?
ありますよ。
でもあなたが信用取引を始めるというなら、その前にいろいろと説明することがありますので、ちゃんと理解しておいてくださいね。
ネットで株のことを調べていれば必ず一度は目にするこの信用取引ですが、便利な半面、大ケガすることも多々あります。
なにはともあれ信用取引のしくみを知ることですが、まず今日は「新規建てと返済」について説明しますね。
①まず最初に現物取引と信用取引の違いを説明します。
◎株が上がると思えば、あなたの手持ち資金の範囲で株を買って、上がったら売却して売却代金を受け取ります。買った金額と売った金額との差額が利益になりますね。
これが現物取引です。あなたが今行っている売買方法がこれですね。
◎信用取引というのは、あなたが持っている手持ち資金を「保証金として差し入れ」て、
・差し入れた保証金の3.3倍の金額まで買うことができ、上がったら売却してその差額を利益として受け取る。(買建:かいだて)
・その銘柄の株は持っていないんだけれど、先に売り、下がったら買い戻してその差額を受け取る。(空売り:からうり 差し入れた保証金の3.3倍の金額まで売却できます。)
(注:買建て、空売りできる金額は、まずは「保証金の3.3倍まで」と覚えていただきたいですが、市場環境によって変わることがあります。)
「売買して差額だけ受け取る」ことができるわけです。
オマケに、同じ銘柄だったら買付できる金額の範囲で、何回でも売買して差額を得ることができるので、デイトレーダーにはなくてはならない取引方法です。
つまり…
あなたの手持ちの資金すべて使ってA株を売買をすると、A株について一日でできる取引は
現物取引なら 買い→売り 1回しかできません。(ただしA株をすでに持っている場合は 売り→買い→売り ができます。)
信用取引なら 買い→売り→買い→売り・・・ 何回でも可能です。
②次に新規建て(しんきだて)と返済、建玉(たてぎょく)についてご説明します。
・新規建て 新たに信用取引で買付け(買建て)、また売却(空売り)をすることです。
・返済 新規建てした買付け分を売却して決済すること。また新規建てした空売り分を買って(買い戻し:かいもどし)決済すること。
・建玉 まだ返済していない買建て分、売建て分のこと。その銘柄、株数、金額を総称していいます。 「買い建玉を売る・売建玉を買い戻す」というふうに使います。
どうですか? さっき説明したように、
・株を買う資金が足りないときでもこれを使えば買えちゃう。
・株が下がったときにも儲けられる。
という「うまい話」なんです。
ちょっと短いですが、一旦今日はここで終わりましょう。
一つ一つ確実に覚えていってほしいので、上に書いたことを読み返してまずはここまで覚えてくださいね。
今日出てきた信用取引に使う証券用語は下に整理しておきます。
では。
★本日の証券用語
・信用取引 しんようとりひき:持っている資金を保証金として差し入れ、保証金よりも大きい金額で売買する取引。
・新規建て しんきだて:新たに信用取引で買付け、また売却すること。
・返済 へんさい:新規建した買付け分を売却して決済すること。また新規建てした空売り分を買い戻しして決済すること。
・建玉 たてぎょく:まだ返済していない買建て分、売建て分のこと。買い建玉、売り建玉。
・買建て かいだて:新たに信用取引で株を買付けすること。
・空売り からうり:新たに信用取引で株を売却すること。